大切な筋肉を守りつつ、カラダの余分な脂肪を消費するには、セミケトンダイエットが優れています。

糖尿病などでインスリンが極度に不足すると、「ケトアシドーシス」と呼ばれる意識障害をともなう重篤な状態に陥ることがあります。

インスリンが高度に不足していると、糖新生でつくられたブドウ糖さえも細胞内に取り込むことができません。ブドウ糖を細胞内に取り込むにはインスリンが必要だからです。

こういった状況下では、細胞内のATPが不足しているため肝臓ではケトン体を大量に合成して、カラダの細胞のエネルギー不足を解決しようとします。けれども、カラダの細胞内ではTCA回路が回せないためケトン体を使えない。そのため、使うことができない大量のケトン体が血液中にあふれだしケトアシドーシスという状態になります。

通常の状態であればカラダの細胞は、肝臓が作ったケトン体をミトコンドリアで消費することができます。そのため、糖質制限を行うと通常よりもケトン体は増加しますがケトアシドーシスにはならないので、心配する必要はありません。

糖質の過剰摂取は、インスリンの大量分泌を促します。肥満だけで無く、大量のインスリンに細胞が常にさらされることが代謝を悪化させていきます。糖質の過剰摂取を避けることは、賢明だと考えています。

人生は長い道のりです。最低限の糖質は確保し、運動に見合った脂質も摂取して筋肉を消費する糖新生を起こさせない工夫が必要になります。この工夫は、『セミケトンダイエット』とも呼ばれます。また、カルニチン不要でミトコンドリアに取り込まれる中鎖脂肪酸は、エネルギー源になりやすいので糖新生を防ぐ働きを持ちます。

上手に摂取する栄養素の割合を管理しながら、運動することが重要です。オイルでダイエット、とは一見矛盾した言葉に聞こえます。けれども、代謝のメカニズムを考えるとダイエットにオイル(脂質)が必要であることを理解して頂けると思います。

私は、管理栄養士さんの講師もしています。彼らと話をすることも沢山あります。医学会発表も行ってきました。

次回は、食べ物について考えてみたいと思っています。

しろくま

  さん

体の大切な筋肉・脂質・糖分を守る為にも、
適切な代謝が一人一人で行われるようになると嬉しいですね!!!

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Shozzy T.

  さん

単に食べない、というやり方をついやってしまう方は多いと思います。
ダイエットの正しい知識が広まるといいなと思います。自分自身も正直全くわかってないです。

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おじぎちゃん

  さん

糖質制限ダイエットが一時期流行り、私も糖質はパンのみに制限したことがありました。
それに合わせて1時間のウォーキングなども取り入れていましたが、最近はなかなかできず、、、。
代謝を考えるととても重要なことに取り組んでいたんですね。
インスリンの生成を抑える生活を心がけていきたいと思います。

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ルミネ

  さん

セミケトン、、、ケトアシドーシス、、、聞いたことない名前が並んで難しいですが、適切な食事と運動が大事ということですかね?

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お雑煮さん

  さん

「セミケトンダイエット」を初めて知りました。是非実践したいです。

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ゆきだま

  さん

「ケトアシドーシス」について少し調べてみましたが、死に至ることもある恐ろしい状態なのですね。
正しい知識を身に着けることの重要性を改めて感じました。

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とある生物系の大学院生

  さん

脂質というと、ダイエットにおいては減らすべきものとの認識がありますが、ある程度は摂取した方が良いということがわかりました。

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お雑煮

  さん

炭水化物ダイエットを極端にすると、身体に異常をきたします。栄養素の管理を上手にしながら行う、、『セミケトンダイエット』は有効だと思います。

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サバ男

  さん

以前の記事も拝見しました。
健康を維持しながら、体のエネルギー源が 脂肪>糖質 に体をするために、
具体的な方法をぜひ教えてください。よろしくお願いいたします。

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ダイエット

  さん

私もサバ男さん同様、健康を維持しながら、体のエネルギー源が 脂肪>糖質に身体をするための具体的な方法を知りたいです。
よろしくお願いします。

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癌代謝病免疫研究会

  さん

ケトン体はインスリンなしでエネルギーになるという認識ですが、インスリンが極端に不足しているとTAC回路が働かずケトアシドーシスになるとあります。調べても中々発見できないですがこれは事実ですか?

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