ミトコンドリアは、ATPという命を支えるエネルギーを作り出す細胞内小器官でした。細胞内にミトコンドリアは存在します。そのため、細胞を包んでいる細胞膜にエネルギー源が取り込まれる必要があります。

先日、ベースボールマガジン社の雑誌「けんいち」の取材を受けて、脂肪やオメガ3脂肪酸の代謝について少しお話ししました。栄養と運動は両輪、という観点からおはなししました。

さて、アミノ酸や脂肪から作られた脂肪酸は、「トランスポーター」と呼ばれる細胞膜に存在する「運び屋さん」によって、細胞内に取り込まれます。さもないと無秩序に細胞内外の物質が出入りして、細胞の形を維持することができなくなってしまします。

ホテルに到着すると、自分の部屋へ目的の荷物を運んでくれる「ポーター」がいます。彼らは、フロントから部屋まで荷物を運んでくれますが、トランスポーターは少し違います。

細胞膜に位置していて、細胞内の状況に応じて必要なものを取り込む役割をはたしています。自分の部屋のドアの前に立っていて、中の様子に応じて廊下を通過するルームサービスをゲットして中の人に渡す役割です。

アミノ酸にも脂肪酸にもいろいろな種類があるので、それぞれのトランスポーターが存在します。寿司専門、サンドイッチ専門、ピザ専門やアルコール専門の係のようなものです。彼らには、インスリンは必要ありません。

最近、運動すると筋肉細胞の遊離脂肪酸のトランスポーターがやる気を出して、どんどん筋肉内にミトコンドリアにとどけるために脂肪酸をとりこむことが報告されました。

栄養を語るときに、筋肉細胞や運動の話をせざるを得ないのもそのためです。

のだ

  さん

ホテルのポーターさんに例えて頂くと、
とても分かりやすいですね!
トランスポーターにやる気を出してもらうために、
継続して運動もしたいと思いました。

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つかさ

  さん

今回も読ませて頂きました。ありがとうございます。
食事療法と一緒に運動が必要な理由がよくわかりました!
効果的な食事療法は、運動とセットでこそ、効果を発揮できるのですね。
細胞単位で考えていけば論理が良く理解できます。
またお願いいたします。

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みかん

  さん

色々な専門のトランスポーターがあるんですね。面白いです!
そして運動がトランスポーターにやる気を起こさせる(*^^*)

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ぽっちゃりさん

  さん

わかりやすい例示ですね
食事も大事ですが運動をして
よりトランスポーターに働いて
欲しいものです


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えいよう

  さん

トランスポーターさん。よく頑張っていることに気がつきました。
遊離脂肪酸の正体となる鍵かもしれませんね。

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