前回は久しぶりにたくさんのコメントをいただいたので、ブログを書き続ける意欲が出ました。何よりの励ましになります。ありがとうございました。それでは特定保健用食品をいくつか具体的に紹介しましょう。

 快食、快眠、快便は健康のバロメーターである。野菜や穀物は繊維が多いので便通を良くするといわれてきた。食物繊維は1日に18-27グラムを摂取するとよいのだが、最近では穀物や野菜を食べることが少なくなり、平均14グラム程度しか摂れていない。そこで食物繊維を多く配合した清涼飲料、クッキーなど「おなかの調子を整える」特定保健用食品で補給するとよい。

 食物繊維や乳酸菌、オリゴ糖などは良好な状態の便を毎日規則正しく排便して腸内の環境を健全にする「整腸作用」がある。 野菜や穀類に多量に含まれているセルロース、ヘミセルロース、リグニンなどは消化器内で消化、吸収されずにそのまま排泄されるのであるが、腸内で膨潤して便量を増やして排便を容易にするのである。また有害な糞便の腸内滞留を短くするので大腸がんを予防することも期待できる。果実に多いペクチン、海藻に含まれている寒天、アルギン酸などの多糖類も消化吸収されない食物繊維であるが、これらは腸内で水に溶けてゲル状になりグルコースやコレステロールの吸収を妨げるから、「食後の血糖値や悪玉コレステロールを低下させる」特定保健用食品に配合されている。

 私たちの腸内には500種類もの腸内細菌が繁殖している。その内、ビフィズス菌や乳酸菌は乳酸や酢酸を生成して腸内を酸性にするので、有害菌の繁殖を防ぎ、大腸を刺激して便秘を解消する効果がある。老齢になると町内のビフィズス菌は減少するので、特定保健用食品として認められているヨーグルトや発酵乳酸菌飲料を飲んで乳酸生成菌を直接に補給するか、乳酸菌の増殖を促進するオリゴ糖や食物繊維などを配合した特定保健用食品を摂るのがよい。乳酸菌にはこのほかに、血清コレステロール低下や血圧降下、発がん予防、免疫増進、老化遅延なども期待できるのであるが、これらの効果はまだ人に服用させる臨床試験で証明されてはいない。

 

 

 

 

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