"尿酸値を下げるために運動は良い"と耳にして、張り切って運動を始め、急に1時間のジョギングを実施して膝を痛めてしまい、歩く事も難しくなってしまったり、マシンを使用した筋トレをアドバイスなく同じ部位を毎日したところ、腰痛を起こしたり...という方がいらっしゃいます。
ダイエットも運動も継続できなければしょうがありませんよね。
まずは、運動をしても良いのかを受診先のお医者様に確認をしてからですが、継続できる無理のない運動をしましょう。
有酸素運動と呼ばれる運動は、様々な生活習慣病の予防・改善に良い。
"もはや贅沢病ではない痛風について"で、痛風と関連がある生活習慣病には、肥満・糖尿病(糖代謝異常)・脂質異常症・高血圧がありましたね。尿酸値が高い事に加えて、これらも注意が必要なのであれば、同時に気を付けていかないといけないでしょう。
運動は、大きく有酸素運動と無酸素運動に分ける事が出来ます。
有酸素運動は、取り込んだ酸素を使って血糖や脂肪を効率的に燃焼する運動です。エアロビクス・アクアビクス・ウォーキング・ゆっくり目のジョギング・サイクリング・水泳等、長い時間を継続する事ができる軽度~中等度の強度の運動です。
無酸素運動は、ダッシュ・息を止めないとできない重さでの筋トレ等、酸素を使わずに短時間に強い力が必要となる運動で、長い時間を継続できないような運動です。
生活習慣病の中で有酸素運動が良いとされる代表的な3疾患については、以下の通りです。
ダイエットという観点では、有酸素運動・無酸素運動のどちらも効果的ですが、尿酸値対策には週に3回程度・1回20分以上の有酸素運動が適しています。
有酸素運動が尿酸値対策に良い理由は以下の通りです。
・体脂肪が減少し、尿酸値が低下しやすい。
・ストレスが低下しやすく、尿酸値の生成が抑えられやすい。
・筋肉量が増加する事で、代謝が上がり、体脂肪が増えにくくなる。
・インスリンの働きがよくなり、血糖値が下がりやすい。
・血圧が低下しやすい。
無酸素運動のような激しい運動は、尿酸値が高い方にはお勧めではありません。その理由は以下の通りです。
・新陳代謝が高まりプリン体が多く作られてしまい、尿酸値を上げかねない。
・発汗量が多くなり水分不足になりやすく、尿酸値が上がりやすい。
有酸素運動の強度の目安は"息は弾んでいるけれど、隣の人と会話が出来る程度"とよく表現されます。また、運動の初めは息が弾んでいるけれど、10分位すると少し呼吸が落ち着き、額から薄っすら汗が出てくる感じです。
楽しくずっと継続できる方法が良い。
食事も運動も、短期間改善してもしょうがありません。
子供の頃の体育が辛かった・部活がハードだった...と運動に対して悪いイメージを持っている方が多いように感じるのですが、そういう方は特に『さ!運動するぞ!』と腕まくりをして、張り切って始めるのではなく、まずは何かのついでにやってみるというのはいかがでしょうか?
・社内の移動でエレベータを使用しているのを、階段を使用してみる。
(まずは下りだけやってみるか...)
・駅の移動でエレベータを使用しているのを、階段にしてみる。
・帰宅時は、一駅手前で降りて歩いてみる。
・駅まで自転車を使っているのを歩いてみる。車を使っているのなら自転車にしてみる。
身体を動かす事の楽しさや気持ち良さを感じる事ができれば、スポーツクラブに行ってみるのも良いでしょう。週末に山登りを企画して、平日はそれに向けてウォーキングを実施するのも良いのではないでしょうか。
人によって様々ですが、患者様と話していると以下のポイントは大切になってくるように感じます。
・楽しく継続できる。 ・経済的に負担が少ない。 ・天候に左右されづらい。
ちなみに、食事を中心にダイエットをすると、1kgあたり腹囲が約1cm減少しますが、有酸素運動を積極的に実施すると、腹囲が約2cm減少します。つまり、お腹周りがスッキリしやすいですよ。
運動の効果が尿酸値に現れるには、2~3か月はかかります。気長に無理なく、そして楽しくやってみませんか?
運動中の水分補給は尿酸値を高めないためにも大切です。運動中の水分補給方法については、"夏は多めの水分摂取がとっても大切"をご参考にしていただければと思います。
足痛い
さん尿酸値対策に有酸素運動が効果があるとは初めて知りました。
くまもん
さん有酸素運動大事ですね
年をとっているので運動中けがも
しないように注意も大切です
グリーン
さん尿酸値が改善出来るまでは、時間がかかるという事ですね。
やはり継続は力なりです。
楽しさもそうですし、ある程度やったぞ!という満足感もあれば、継続しやすいのかと
思います。有酸素運動で、腹囲が1㎝も差が出来るのは大きいです。
早速実行してみます!
太郎
さん有酸素運動でお腹周りがスッキリしやすいという言葉に
勇気づけられました。
楽しく、ウォーキングするところからはじめてみたいと思います!
しー
さん"息は弾んでいるけれど、隣の人と会話が出来る程度" が目安なんですね!
今までジョギングは息を切らすくらいに頑張っていたので
「運動=きつい」と思ってましたが、これなら続けていけそうです!
しろくま
さん尿酸値のためには、少しづつでも始められる運動が適しているわけですね。
短期間ではなく、長期間で尿酸値に対する運動の効果が見れるようになるといいですね。